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PFOS/PFOA分析

水質管理目標設定項目に追加

水道水

令和2年4月1日より、水道水の水質管理目標設定項目に「ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)」が追加され、目標値としてこれらの物質の量の和として50ng/L以下であることとされました。

PFOA・PFOSとは
 
PFOS・PFOAは、炭素とフッ素の結合構造を含む有機フッ素化合物と呼ばれる物質であり、撥水性や耐熱性、耐薬品性などの性質を持つことから、撥水剤や消化剤、フライパンのコーティング剤などとして幅広く利用されてきました。しかし、環境への残留性や人体への発がん性が疑われている物質でもあるため、近年国内外で規制が行われている物質でもあります。
 
PFOS・PFOAの規制
 
PFOS
平成21年5月に残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)で使用制限の対象物質として新規登録されており、国内では化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)で平成22年4月以降に特定の用途を除き製造・輸入・使用等が禁止されています。
 
PFOA
POPs条約第9回締約国会議(平成31年4月~令和元年5月)において製造・使用、輸出入の原則禁止を意味する付属書A(廃絶)に追加されました。
 
 
水道水質への規制
 
水道水質に関しては、平成21年4月に要監視項目として位置づけされましたが、世界保健機関(WHO)において飲料水のガイドライン値が設定されていないことから国内でも目標値が設定されていませんでした。しかし近年、海外でPFOS/PFOAの規制値が設定されたり、国内でも原水や浄水で検出が見られることから、暫定目標値が設定されることになりました。

製品中のPFOA分析について
 
水道水質以外にも、PFOS/PFOAを含有する恐れがある製品や材料についても、含有の有無を確認する必要があります。弊社では製品中のPFOA分析も行っております。
 

LC-MS/MS

LC-MS/MS
LC-MS/MS検査
LC-MS/MS装置

LC-MS/MSは、液体クロマトグラフで分離した対象物質をイオン化し、特定のイオンを質量分析計で検出する装置となっており、環境分析に限らず幅広い分野で活躍している分析装置です。
 
水道水質分析の分野でもGC-MS分析法に比べ、前処理の簡略化や有害薬品を使用しないといった利点があり、残留農薬を含めさまざまな有機物の測定に用いられます。